オタク徒然

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たぶん忘れてたのは 思い出じゃなくて 鍵の在り処だった

【内田彩楽曲考察③】DECORATE

ご機嫌よう。なんと前回の内田彩楽曲考察記事から2年が経ちました。

今や私は大学4年生。楽曲考察ブログではなく卒論を書くべきです。

 

さて、先日内田さんの新曲、DECORATEがフルMV公開&先行配信されましたね。

www.youtube.com

(私のブログに来るような奇特な人なんてみんなDECORATE履修していると思いますが、子羊ちゃんが迷い込むかもしれないのでちゃんとリンク張っておきます。まだ履修してない方は是非)

バカ過ぎて歌詞が1ミリも理解できずこんな選手権を同時開催しました。

なんとどちらも6,7名の方にご参加いただけ、自分の解釈と共に参加者の解釈をここにまとめようと思います。

ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!リプライ勝手に引用してすみません。

 

では、早速本題に入ろうと思います。

いちいち主語が無くてホンマにブチギレそうになるんですけど、想像で足していきます。

便宜上一人称の視点を持つ存在自身を「自分」「DECORATEちゃん」、自分ではない方を「相手」とします。

歌詞を一つずつ見ていきます。まずは歌い出し。

賑わう週末を照らす ネオンライト掻き分け

既読無視を決め込むメッセージに

Worry about losting you 

既読無視を決め込んでるのは相手ですね。

飲み会、女子会、そしてデートなどで賑わう週末に、相手からLINEを既読無視される孤独なDECORATEちゃん。相手を失うことを心配します。(当たり前のようにlostの意味で捉えてるけどlostingって何だろう)

相手から既読無視されて相手を失うことを恐れる、という前提が始めに提示されるのでこの方向で歌詞を考えていこうと思います。

 

「愛してる」 と呟く 言葉の嘘探して

割れたディスプレイ指でなぞった Slowy

「愛してる」はどっちが言ってるのかわからんので2パターン考えます。

A.「愛してる」は相手からのメッセージ

相手から「愛してる」というメッセージが来ているので読み上げるが、本心とは思えずその言葉の噓を探している

「割れたディスプレイ」には相手からの「愛してる」が表示されているのでしょう。

B.「愛してる」は自分の本心

相手が別れたがっていることはわかるので、自分の「愛してる」にも嘘が無いか探している(嘘は無い)

「割れたディスプレイ」には相手に既読無視されている様子が表示されているのでしょう。

「割れたディスプレイ」に関してはフォロワーが素敵なこと言っていたので貼っておきます。

 なるほどなあ。

 

どうしてだろう 素直になれない

わかってるの 言葉より 確かなもの

今すぐに Hug me tight

もはや言葉の「愛してる」は信用に値しないので、ハグ(=肉体的接触)を求めています。

この「愛してる」が上辺だけの状態が“DECORATE”ということでしょうか。

 

見上げることもなくなった

「月が今日は綺麗だ」って

言いあって「意味ないじゃん」

笑いあっていたかった

デコレイトした言葉に 嬉しがってるふりする

そんな風に騙しあって 歪な心埋めてる

このサビ部分が【「月が今日は綺麗だ」「意味ないじゃん」の会話の真意選手権】の該当箇所です。時制がごちゃごちゃしててマジで何言ってるのかわかりません。

私の解釈はこうです。

昔は“愛してる”を「月が今日は綺麗だ」でデコレイト(≒コーティング)し、月を見上げもせずにそう言っては月を見なくては「意味ないじゃん」と笑い合っていた。

しかし、相手の気持ちが冷めた今となっては「今日は月が綺麗だ」と言われても、中身の“愛してる”が無くなってしまい、デコレイト(≒コーティング)された言葉だけが残ってしまった。“愛してる”がこもっている振りをする相手と、“愛してる”が無いことに気付いていながらも嬉しがっている振りをする自分。これが「騙しあって歪な心埋めてる」様子だ。

こんな感じです。月が綺麗だ選手権もこんな感じの解釈が多かったかな…?

他にもいくつか解釈が分かれたので紹介します。

A.デコレイトした言葉で愛を伝えても意味が無い説

「見上げることもなくなった」が「月が今日は綺麗だ」にかかっていないとするとこの解釈が一番すんなり来ると思います。

B.言葉じゃなくて肉体的接触じゃないと意味が無い説

Hug me tightから繋げた解釈だと思います。ずっと月が~I love youが~に引っ張られていたので、この視点は全く無く目から鱗でした。

C.今日「は」じゃ意味が無い説

時制の捉え方が独特でめっちゃ良いと思いました。「見上げることもなくなった」の意味も変わってきますね。

D.本当の意味で月が綺麗だと言いたい説

月に並々ならぬこだわりがありますね。尖ってるなあ。

では、1サビはこの辺にして次に移ろうと思います。月が綺麗だ選手権にご参加の皆様、ありがとうございました。

 

Can't you see any difference between?

Can't you see? I don't belong to you

Can't you see a very difference between?

Can't you see? I don't belong to you

え? 急に強気になってない?? これ「あなたの思う通りの私だとでも思ってるの?全然違いうから!あなたの物じゃないのよ!!」、くらいの勢いありません? しかも1行目→3行目でany→a veryに地味に変わっててめちゃくちゃご立腹なのがわかりますね。(フォロワー、教えてくれてありがとう)

DECORATEちゃんはちょっと情緒不安定なのかな…ここは一旦置いときましょう。

そういやYellow Sweetの頃にhisakuni先生に英語パート歌って欲しいとオタクに無茶振りしたのが思い出深いので、こっちも今から歌う練習してます。

 

優しい嘘で包んだ

“会えない”言い訳組み立て

「しかたない」に変えてく

ロジックがFeel bad about myself

会えないって言い出したのはどっちなんだ…??この改行では凡愚の私にはどのフレーズがどこにかかっているのか全くわからないので、区切りを少し変えて

優しい嘘で包んだ“会えない”

言い訳組み立て「しかたない」に変えてく

という区切りとして捉えてみます。こう考えると、相手から遠回し(優しい嘘で包んだ)に「会えない」って言われ、それを自分で「しかたない」として消化しようとしていると考えられます。でも、その会えないを仕方ないに変換するロジックを組み立てるもモヤモヤする。だって本当は会いたいから。

 

過去の経験から なんとなく気づいてる

延命措置を施す メッセージをsend you

この辺はわかりやすいですね。相手はもう別れたがっているけれど、少しでも別れを先延ばしにするメッセージを送る。過去の恋愛からどういうメッセージを送れば別れを延ばせるか知っている、と。……。あれ…? DECORATEちゃん、そんなに振られてるの……? 

 

何度目だろう 繰り返すたびに嫌になるの

縋るように思い出が頭ん中

Have a flashback

繰り返してるのは延命措置のやり取りですかね。別れを先延ばしにするやり取りを繰り返しながら、まだお互い好き合ってた頃の思い出に縋るようにフラッシュバックする。

 

見下されないようにって 虚勢張って無理してた

「好きなコト」「好きなモノ」 わかんなくなってた

2サビから流れが変わってきます。ちなみにこの歌詞の初見の感想は「そんな男、別れた方が良くね?」です。

虚勢張って無理してた、言い換えれば「デコレイトして」無理してた、とも言えるでしょう。

好きなこと、ものすら相手に合わせるって相当無理してたんだなあと思います。

1サビと「見上げる」「見下す」で対比になってるのが素敵ですね。

デコレイトした言葉に 期待しないわけじゃない

そんな風に騙されあって 歪な心を埋めてる

1サビからの変化が顕著です。1サビでは「デコレイトした言葉に(嬉しくないけど)嬉しがってるふりする」と言っていましたが、2サビでは期待しないわけじゃないと素直に認めています。

また、1サビでは「騙しあって」だったのが「騙されあって」になっています。自分は相手のデコレイトされた言葉に、相手はデコレイトされたDECORATEちゃんに騙されている、ということでしょうか(何が何やら)。

それはさておき、2サビでは虚勢張っていたことや相手に合わせていたこと、相手の言葉に本当は期待していることを認めるなど、少しずつ素のDECORATEちゃんが見えてきます。

 

甘い言葉は

記憶のイイトコだけつないで

甘いシチュエーション

警戒心ほどいてく

Hold on! Give me a moment

 ま~た楽しかった頃の思い出に縋りながら待って待って~って言ってるな。

心透かした気にならないで

目をそらさないで

わたしだけみつめていて

DECORATEちゃんあるある:唐突に強気になる

英語パートの強気っぷりを思い出します。このくらいの強気が素のDECORATEちゃんなのでしょうか。

英語パートでも「あなたの思う私とは違うのよ」って歌詞がありましたけど、相手の中のデコレイトされたDECORATEちゃん像と実際のDECORATEちゃん(とその言動)は異なるんでしょうね。

 

下書きに残したまんま 伝えたかった4文字と

宛先がみつめかえす 「本当はどうしたいの?」

ここが【下書きに残したまんま伝えたかった4文字】選手権該当箇所です。

まああまり解釈は分かれず、「会いたい」か「愛してる」が妥当かなといった感じです。

ここまでブログを書いてきた手触りとしては、ずっと「既読無視」や「延命措置のメッセージ」など相手とLINE上でやり取りしているので、「会いたい」の方がすんなり来るかなあという感じです。面貸せよ、と。

 

見上げることもなくなった

「月が今日は綺麗だ」って

言いあって「意味ないじゃん」

笑いあっていたかった

1サビ参照。

 

デコレイトした自分に 振り返らずにバイバイ

寂しさも愛しさも 自由の色を濃くする

サビではずっと相手のデコレイトした言葉にゴチャゴチャ言ったり、自分で自分をデコレイトしておいて「それ本当の私じゃないから!騙されてやんの~!」とか言ってましたが(盛ってる)、ついにデコレイトした自分とお別れします!!!DECORATEちゃんがDECORATEちゃんではなくなってしまった……。

「寂しさ」と「愛しさ」は、それぞれ前に歌詞に出てきた「会いたい」と「愛してる」に対応しているのでしょうか。デコレイトから卒業したDECORATEちゃん(紛らわしい)はもう「会いたい」も「愛してる」も伝えられるようになった。デコレイトした自分では出来なかったことを出来るようになる。これが「自由の色を濃くする」でしょう。デコレイトした自分ではなく、素の自分で相手と対峙するぞ、と。

 

Can't you see any difference between?

Can't you see? I don't belong to you

Can't you see a very difference between?

Can't you see? I don't belong to you

強気DECORATEちゃん再来です。

きっとDECORATEちゃんが素で相手に挑んだら相手もずっと自身や言葉をデコレイトしてる訳にもいかなくなるので、この後バチバチにバトルしたりドロドロの泥沼になったりするのかなあと思います。少なくとも自然消滅する都合の良いセフレ、みたいな関係ではなくなるでしょう。喧嘩して仲良くなる少年漫画みたいでアツい。

 

 

☆まとめ

ここまで追って、DECORATEは「かっこつけて自然消滅させたい男 vs どんなに惨めになろうと絶対に別れない女」という印象の曲になりましたね…。え、本当にこれで合ってる……??

合ってるかはわかりませんが、皆でワイワイ盛り上がったりブログ書いたりするのはとても楽しかったので満足しています。

そういえば以前hisakuni先生にふらっと【Yellow SweetのYellowは何か大喜利】にご参加いただいた際にこのようなお言葉をいただきました。

私はどうしても作り手さんの意図を汲み取って“正解”にたどり着きたいと思ってしまいますが、「聞いた人それぞれの想像力があって、どれも個性的で、間違いなんて一つもない。」そうです。遺伝子に刻みます。

 

なので、私のDECORATEちゃんはこの解釈でいこうと思います。未だにわかんないところもいっぱいあるけど。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

卒論書きたくないのでまた歌詞考察ブログを前みたいに頻繁に書きたいですね。

 

 

それでは。